会
『会社という概念』
かいしゃというがいねん
ピーター・F・ドラッカー·現代
GMの内部調査からマネジメントの学を立ち上げたドラッカーの原点
経営
この著作について
1946年刊。ドラッカーがゼネラルモーターズ(GM)の招きで二年にわたり社内を調査し、その経験をもとに「近代企業とは何か」を正面から論じた画期的著作。後のマネジメント論・経営学の原型を提供した。
【内容】
本書はまず、二十世紀に巨大化した株式会社を、政治的・社会的制度として捉え直す。利潤追求を超えて、市民社会のなかで機能する組織体としての企業。アルフレッド・スローン体制下のGMの事業部制・分権的意思決定・人事・労使関係が具体的に分析され、自律する中間管理職の役割、労働者の人間的尊厳、コミュニティとしての工場が浮かび上がる。スローン自身が本書を黙殺したエピソードや、戦後日本の経営者たちが翻訳を通じて実践に生かした受容史も興味深い。
【影響と意義】
本書以前、アメリカの経営書は株主向け財務論が中心だった。本書はそこに「組織・人・社会」という次元を持ち込み、戦後の日本的経営、ピーターズ『エクセレント・カンパニー』、現代の組織論に至る系譜を切り開いた。
【なぜ今読むか】
企業の存在意義が再び問われる現代、会社を「社会制度」として見るドラッカーの視座は新鮮に響く。
著者
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