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『チャーチル』
河合秀和·現代
チャーチルの生涯と思想を描く評伝
政治入門
この著作について
政治学者・河合秀和《かわいひでかず》による、ウィンストン・チャーチルの本格的評伝(中公新書)。
【内容】
本書は、ヴィクトリア朝末期の貴族の家系に生まれたチャーチルが、ジャーナリスト・軍人として南アフリカ戦争を経験し、若くして下院議員となり、自由党・保守党のあいだを行き来しながら、二つの世界大戦を経験した生涯を追う。海軍大臣期のガリポリ作戦の失敗、大蔵大臣期の金本位制復帰の判断、戦間期のナチス・ドイツへの警告、対ナチ戦の首相としての決断、戦後の「鉄のカーテン」演説と冷戦秩序の予告までが描かれ、帝国主義と議会民主主義の双方を体現した矛盾に満ちた政治家像が立ち上がる。
【影響と意義】
日本語で読める本格的なチャーチル伝として長く参照されてきた。二十世紀英国政治史・国際関係史を理解するうえで欠かせない評伝であり、歴史家マーティン・ギルバートらの英語圏の研究を踏まえた均衡ある記述となっている。
【なぜ今読むか】
単なる英雄譚ではなく、判断の過ちと強靭な意志が同居する人物像を冷静に描き出す筆致が信頼できる。危機の時代にリーダーの言葉が何をなしうるかを考えたい読者に、具体的な素材を提供してくれる。
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