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ウ

『ウソつきの構造』

うそつきのこうぞう

中島義道《なかじまよしみち》·現代

子どもにウソをつくなと教えながらウソがまかり通る矛盾を、哲学者の問題として扱う角川新書

倫理学

この著作について

中島義道が2019年10月にKADOKAWAの角川新書から刊行した、「法と道徳のあいだ」という副題の一冊。ウソがまかり通っているのに、私たちは子どもにウソをつくなと教え続ける。この矛盾を哲学者が引き受けるべき問題と位置づけ、哲学者の使命として取り組む本だと、出版社の内容紹介にある。著者は1946年生まれで、東京大学教養学部・法学部を卒業し、ウィーン大学基礎総合学部哲学科を修了した哲学博士。刊行当時の紹介では、専門は時間論と自我論で、「哲学塾カント」を主宰とある。

【内容】

203頁で、目次は第1章から第5章まで。第1章「ウソに塗れた法治国家」は善意のウソ、客観的真理と内面的真実などを取り上げる。第2章「ウソが誕生する瞬間」はウソが誕生するメカニズムと、信用を維持するためのウソを扱う。第3章「ウソが育っていく経過」ではリーガルマインドや、刑法における「行為」と責任帰属が項目に挙がる。第4章「ウソと理性主義」はウソと法治国家、適法的行為と道徳的行為などを取り上げる。第5章「哲学(者)の使命」は「よく生きる」こととウソ、幸福追求とウソなどを扱う。以上は目次の抜粋である。

【影響と意義】

目次には、法治国家、刑法における責任帰属、適法的行為と道徳的行為といった、法と道徳にかかわる項目がウソを軸に並ぶ。叢書は角川新書(K-286)である。

【なぜ今読むか】

子どもにはウソをつくなと教えながら、世の中ではウソがまかり通っている。この身近な食い違いを、本書は哲学の問題として扱う。善意のウソや、信用を維持するためのウソも目次の項目に挙がっており、日常のウソを考え直す手がかりにできる。

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