フィロソフィーマップ

雨ニモマケズ

あめにもまけず

宮沢賢治·近代

病床の賢治が手帳に書き残した自己陶冶の詩

Amazonで見る
文学

この著作について

宮沢賢治が1931年11月、肺結核の療養中に黒革の手帳に鉛筆で書き残した日本語詩。生前は公表されず、賢治の没後(1933)、弟の清六らによって手帳から発見・公表され、日本近代詩のもっとも広く知られる一篇となった。

【内容】

「雨ニモマケズ 風ニモマケズ 雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ 丈夫ナカラダヲモチ 慾ハナク 決シテ瞋ラズ イツモシヅカニワラッテヰル」で始まる片仮名書きのモノローグ。自分が「ソウイウモノニ ワタシハナリタイ」という一人称の願望として、一日に玄米四合と味噌と少しの野菜で暮らし、自分を勘定に入れず、あらゆる人の災いの現場に駆けつけて小さな手助けをする人間像が、明瞭な言葉で列挙される。仏教の菩薩行とトルストイ的非暴力、農民芸術概論の実践理念が合流した、賢治の自己陶冶のマニフェストである。

【影響と意義】

戦前戦後を通じて日本で最も引用される詩の一つとなり、国語教科書、平和運動、災害ボランティア活動などの場で繰り返し参照される。東日本大震災後は被災地支援の象徴的テクストとしても再読された。

【なぜ今読むか】

短時間で読め、記憶に残る。自分のあり方を問い直したいときに開きたい一篇である。

著者

関連する哲学者と話してみる

Amazonで見る