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随想録

ずいそうろく

新渡戸稲造《にとべいなぞう》·近代

日米架橋に生きた新渡戸稲造が晩年に綴った人生観と時局観のエッセイ集

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エッセイ日本

この著作について

新渡戸稲造が1907年に公刊したエッセイ集。武士道(1900)の著者・新渡戸が、国際連盟事務次長を務めるなど第一線で活躍した日米交流の架け橋として、日本人の精神文化と時代の課題について省察した晩年の随筆集である。

【内容】

家族・教育・宗教・国民性・時局・友情・老年など、広い主題を扱う短い章句が集められ、西洋留学とクエーカー的信仰を通した内省的視座と、サムライの武士道精神への誇りが、どちらの側からも偏らない均衡感覚で交差する。地球化時代の日本人の自己形成、女子教育の重要性、平和主義の根拠、そして日本文化の国際的意義が、穏やかな文体で論じられる。

【影響と意義】

『武士道』と並ぶ新渡戸エッセイ文学の代表作であり、日本人の国際的自己表現の規範を示した。近代以降、外国人に日本を説明する仕事を担う知識人たちにとって、継承されるべき文体と姿勢の一つの範例となっている。

【なぜ今読むか】

グローバル化と日本の役割が再び問われる現代、「日本人として世界を語る」ことの古典的バランスを思い出させてくれる。

著者

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