歩
『歩く』
あるく
ヘンリー・デイヴィッド・ソロー·近代
野生こそ世界の救済と説いたソロー晩年の講演エッセイ。
哲学
この著作について
ソローが死の二か月前に完成させた晩年の講演エッセイで、原題はWalkingである。「散歩」と訳されることも多いが、ポプラ社の山口晃訳では『歩く』と訳されている。
【内容】「歩く」という日常的な行為を、自由と野生を取り戻すための実践として位置づける。一日に四時間以上を森と野原で過ごさなければ自分の健康と精神を保てない、という有名な一節から始まり、西へ向かって歩くことが新世界への憧れと結びついていることが語られる。「野生(Wildness)こそ世界の救済である」という箴言が中心に置かれている。
【影響と意義】短い講演でありながら、エコロジー思想・荒野保全思想・徒歩文化論の古典として広く参照されている。ジョン・ミューア、ゲイリー・スナイダー、レベッカ・ソルニットなど、後世の自然作家・歩行論者に決定的な影響を与えた。
【なぜ今読むか】移動が車と画面に支配された現代において、自分の足で歩くことの意味をあらためて問い直す導きとなる。短時間で読める長さも入門に適している。
著者
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