ト
『トピカ』
アリストテレス·古代
弁証術の体系的論述を試みたアリストテレス『オルガノン』の弁証論
哲学
この著作について
アリストテレス『オルガノン』を構成する論理学書の一つ。紀元前4世紀に執筆され、古代ギリシアの弁証術(ディアレクティケー)を体系化した、西洋修辞学・弁論術の古典的基盤である。
【内容】
全8巻。論証(apodeixis)が必然的前提から必然的結論を導くのに対し、弁証(dialektikê)は広く受け入れられた意見(エンドクサ)から出発する推論で、意見の対立する問題について両論を検討する技法として規定される。主要な議論の型を「トポス(topos=場所)」として分類し、類・種差・固有性・定義・偶有性の各カテゴリーに応じた議論の技法を詳しく列挙する。ソクラテス的問答法の系統的継承でもある。
【影響と意義】
中世大学の弁証術教育の中心テキストとなり、シセロ・ボエティウスを経由してルネサンス修辞学に継承された。近代論理学の形成を経て一旦忘れられたが、20世紀の議論理論(ペレルマン・トゥールミン)、法論理学、プラグマ弁証法の再評価で再び注目される。
【なぜ今読むか】
意見が分かれる問題について公正に議論する技法の古典として、対話と熟議の原点。