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源氏物語

げんじものがたり

紫式部·中世

11世紀初頭の宮廷恋愛を描いた世界最古級の長編小説

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文学日本

この著作について

平安中期の女房・紫式部が11世紀初頭に書き上げたとされる全54帖の長編物語。世界文学史上最古級の本格的長編小説として、日本文学の最高峰であると同時に、英訳・仏訳を通じて国際的古典の地位を確立している。

【内容】

桐壺帝の第二皇子として生まれた光源氏を中心に、宮廷における恋愛と政治、栄華と無常を描く。前半では源氏の青年期の華やかな恋の遍歴、中盤では妻・紫の上との愛と苦悩、後半「宇治十帖」では源氏没後、薫と匂宮をめぐる次世代の物語が展開する。「もののあはれ」という日本的美意識を最も高い次元で体現し、和歌と散文を織り合わせる文体は以後の日本文学の規範となった。

【影響と意義】

能・歌舞伎・絵巻・屏風絵など日本美術全般の主題となり、近代では与謝野晶子《よさのあきこ》・谷崎潤一郎《たにざきじゅんいちろう》・円地文子・瀬戸内寂聴らが現代語訳に挑んだ。本居宣長《もとおりのりなが》源氏物語玉の小櫛は国学の金字塔。ウェイリー、サイデンステッカー、タイラーらによる英訳で世界文学に組み込まれている。

【なぜ今読むか】

1000年前の日本人の愛と悲しみの微細な描写は、現代の読者にもいまだ新鮮な発見を与え続ける。

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