千
『千利休』
せんのりきゅう
熊倉功夫·現代
茶道史研究の第一人者による利休評伝
哲学日本思想茶道
この著作について
【内容】茶道史研究の第一人者である熊倉功夫が、利休の生涯と茶の湯の革新を史料に基づいて辿った評伝である。生い立ちから武野紹鴎門下での修行、信長・秀吉への仕官、わび茶の大成、そして秀吉との対立と自刃に至る過程を、現存する書状や茶会記を駆使して再構成する。創元社『日本人のこころの言葉』所収。
【影響と意義】伝説や逸話に依拠してきた従来の利休像を、一次史料の精読によって相対化した点に学術的価値がある。わびの美学が武家社会の権力構造とどう交差したか、利休の死をめぐる政治的力学はどのように働いたかが冷静に分析される。同名・類書も多いなかで、研究水準を反映した堅実な記述として評価が高い。
【なぜ今読むか】茶の湯を単なる作法や芸事ではなく、思想史の対象として理解したい読者に適している。日本的美意識の核としてのわびが、どのような歴史的条件のもとで成立したかを知る手がかりになる。利休に関心を持つすべての読者にとって信頼できる入門書である。
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