サ
『サロメ』
オスカー・ワイルド·近代
預言者ヨハネの首を求める王女を描いたワイルドの象徴主義戯曲
文学
この著作について
オスカー・ワイルドが1891年に原語フランス語で執筆した一幕の悲劇。新約聖書のヘロデ王の宴の挿話に題材を取り、預言者ヨハネの首を求める王女サロメを中心に、欲望・暴力・美が交錯する象徴主義演劇の金字塔である。
【内容】
ユダヤ総督ヘロデ・アンティパスの誕生日の宴で、王女サロメは義父の言葉を拒み、ひそかに地下牢の預言者ヨカナーン(洗礼者ヨハネ)に引き寄せられる。自分に振り向かないヨカナーンへの狂気的欲望は、義父の前で舞った「七つのヴェールの踊り」の報酬として、彼の首を盆に載せて要求する行為に結晶する。首を受け取ったサロメが死者の唇に口づけする最後の場面は、象徴主義演劇史上もっとも強烈な結末の一つとして知られる。
【影響と意義】
リヒャルト・シュトラウスのオペラ化(1905)により世界的に普及し、ビアズリー、クリムト、マティスらの絵画、ジム・ジャームッシュらの映画まで、無数の翻案を生んだ。象徴主義・唯美主義・デカダンス文学の頂点。
【なぜ今読むか】
欲望と美と暴力が交錯する瞬間の劇的集約として、戯曲というジャンルの可能性を示す古典。
著者
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