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走れメロス

はしれめろす

太宰治·現代

友情と信義を主題にしたシラー原典翻案の太宰名作短編

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文学

この著作について

太宰治が1940年に発表した短編小説。シラーの譚詩『人質』を下敷きに、古代シラクサを舞台とする友情と信義の物語を、太宰独特の躍動するリズムで書き直した、太宰作品のなかでも最も広く読まれる代表短編である。

【内容】

妹の結婚式のために故郷へ帰る途中、暴君ディオニスに死刑を宣告された青年メロスは、3日間の猶予と引き換えに友人セリヌンティウスを人質として残し、旅に出る。道中、濁流・山賊・疲労・絶望に何度も襲われ、一度は「もう遅い」と諦めかけるが、「信じられているから走るのだ」と自らを叱咤し、夕陽を背にした刑場へと駆け込む。王は二人の友情に心を動かされ、民衆の喝采を受ける。

【影響と意義】

太宰の「人間失格」的暗い作品群のなかでは例外的に明るい倫理的傑作として、戦後の国語教科書に長く採録され、日本人の友情観の規範例となった。演劇・漫画・ドラマ化も数多く、日本戦後大衆文化の血肉となっている。

【なぜ今読むか】

信頼と裏切りが日々揺れ動く現代に、100年近く前の短編がなお人の心を揺さぶる力を保ち続けている。

著者

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