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物語ラテン・アメリカの歴史

ものがたりらてん・あめりかのれきし

増田義郎·現代

「発見」する側とされる側の双方から描く新世界の通史

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歴史

この著作について

東京大学名誉教授で大航海時代研究の第一人者であった増田義郎が、講談社現代新書の一冊として書き下ろした、新世界五百年の通史的入門書。

【内容】

コロンブスの到達から始まり、コルテスのアステカ征服、ピサロのインカ征服、植民地時代、独立戦争、二十世紀の独裁とポピュリズム、新自由主義改革までを、ヨーロッパ側の進出史としてだけでなく、先住民社会・アフリカ系奴隷社会・混血クリオーリョ社会のそれぞれの視点から描き直す。バリャドリード論争、ラス・カサスの先住民擁護、解放神学、独立指導者ボリーバルの理念といった思想史的トピックも、政治史と織り合わせながら丁寧に取り上げられる。

【影響と意義】

専門研究の蓄積を一般読者に開いた良書として広く読まれ、世界史教育における「ラテンアメリカ」の位置づけを刷新した。征服者の記録のみで歴史を構成する旧来の枠組みを、被征服側の証言と並置することで、グローバルヒストリー的な視点の入門書として機能する。

【なぜ今読むか】

移民・先住民の権利・経済格差・ポピュリズムが世界の課題となる現在、五百年単位の長い視野で「世界の周縁から」近代を眺め直す手がかりを与えてくれる。

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