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風の又三郎

かぜのまたさぶろう

宮沢賢治·近代

田舎の小学校に現れた謎めいた転校生を描いた賢治童話

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文学

この著作について

宮沢賢治が1924年ごろ、当初は『風野又三郎』として構想し、没年の1933年まで推敲を続けた未完成稿。没後、1934年に整理・公刊されて以来、賢治の代表的童話として小学校の国語教科書や多くの児童向け読本に採用されている。

【内容】

9月1日、岩手県の山あいの小学校に「高田三郎」と名乗る赤い髪の転校生が現れ、子どもたちは彼を風の精霊「風の又三郎」と呼んで怪しむ。葡萄畑での出来事、牧場でのかくれんぼ、川遊び、雨の日の嵐の体験など、12日間の田舎の小学校生活が一人称的にも三人称的にも描かれる。12日目の朝、三郎は突然姿を消し、子どもたちは本当に彼が風の精だったのかもしれないと感じたまま、物語は静かに閉じる。

【影響と意義】

日本児童文学の古典として、地方の風土・自然・子ども共同体を描いた作品のなかで最も広く読まれる一篇。繰り返し映画化・アニメ化され、花巻の地方性が世界の児童文学としての広がりを獲得した代表例である。

【なぜ今読むか】

夏休み明けの一瞬の不思議さを、短い時間で追体験できる。大人になって読み返すほど、子ども時代の「分からなさ」を丁寧に思い出させてくれる。

著者

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