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カントの読み方

かんとのよみかた

中島義道《なかじまよしみち》·現代

中島義道《なかじまよしみち》がカント哲学を独自の解釈で平易に解説した入門書

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哲学

この著作について

ドイツ哲学を専門としながらエッセイストとしても知られる中島義道《なかじまよしみち》が、カント読解の秘訣を自らの読書経験と重ねて語る独自の入門書。

【内容】

本書では、著者がウィーンで学位を取る以前に挫折し、やがて繰り返し戻っていったカント読書のプロセスが、率直な自伝的記述とともに辿られる。そのうえで、カントの三批判書の中核概念、「物自体と現象」「カテゴリー」「定言命法」「目的の王国」「崇高」「美的判断」が、それぞれ具体的な日常の事例とともに解説される。純粋理性批判のどこで読者が挫折しやすいのか、どの節を飛ばしてよく、どの節は熟読に値するかといった、実地の読書ガイドに多くの紙幅が割かれているのが特徴である。

【影響と意義】

日本語で書かれたカント入門書のなかでも、著者の実感を織り交ぜた類書の少ない語り口で長く読み継がれている。中島のほかの入門書群(『時間を哲学する』『悪への自由』など)と合わせて、哲学を大学の外で考える層に強い影響を残してきた。

【なぜ今読むか】

カントを読むぞと意気込んで何度も挫折してきた人は少なくない。本書はその挫折を共有しつつ、「それでも読む価値のある古典」としてカントへ戻る道筋を丁寧に示してくれる。哲学の再挑戦の伴走者となる一冊である。

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