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収容所群島

しゅうようじょぐんとう

アレクサンドル・ソルジェニーツィン·現代

ソ連強制収容所の実態を暴いたノーベル賞作家の告発文学三部作

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文学政治歴史

この著作について

ロシアの作家アレクサンドル・ソルジェニーツィンが1958年から68年にかけて秘密裏に執筆し、1973年にパリで初公刊した大著。ソ連の強制収容所(グラグ)体系の全貌を告発した文学的歴史書で、20世紀の証言文学の最高峰の一つである。

【内容】

全7部3巻。作者自身の8年間の収容体験と、元収容者227人からの証言を資料として、1918〜56年にわたる収容所の歴史を叙述する。逮捕・尋問・移送・労働・病・死・ときに脱走と抵抗という収容所生活の全段階を、刑事法の名の下で行われた一貫した国家テロリズムとして再構成する。決まった筋書きはなく、多数の人物たちの断片的逸話を「群島」に散らばる島として並べる構造が、書名と照応する。

【影響と意義】

本書はソ連体制の道徳的破産を世界に確定させ、ミラン・クンデラ、チェコ事件後の東欧知識人、そして冷戦後の旧共産圏諸国の歴史認識に決定的影響を与えた。ソルジェニーツィン自身は翌1974年に国外追放される。

【なぜ今読むか】

全体主義の仕組みが民主主義の内部からも再び迫る現代、最大級の警告として読み続けるべき作品。

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