セ
『セロ弾きのゴーシュ』
せろひきのごーしゅ
宮沢賢治·近代
下手なチェロ弾きが動物たちと成長する宮沢賢治の童話
文学
この著作について
宮沢賢治が1931年から没年の33年にかけて繰り返し推敲し、生前は未発表のまま遺稿として残された童話。没後、1934年に童話集に収められて公刊され、以来児童文学・音楽教育・映画化(高畑勲演出、1982)を通じて、賢治童話の中でも最も愛される一篇となっている。
【内容】
町の小さな楽団でセロ(チェロ)を弾くゴーシュは、下手な演奏で楽長に叱られ続ける。演奏会を目前に控えたある夜から、彼の粉挽き小屋に毎晩、猫、かっこう鳥、狸の子、野ねずみの親子が次々と訪れる。一見理不尽な来訪者たちの願いに応えて必死に弾いているうちに、ゴーシュの演奏は知らず知らず変容していき、本番では楽長から絶賛される上達を見せる。物語はゴーシュが夜空に向かってかっこう鳥に詫びる独白で静かに閉じる。
【影響と意義】
賢治の「労働と芸術を一つのものとして生きる」姿勢を、児童文学の形で最も完結に示した作品。芸術教育・音楽教育の現場で繰り返し取り上げられてきた。
【なぜ今読むか】
上達とは他者とどう応答するかだという洞察は、今のどんな仕事にも当てはまる。30分で読めて、一生心に残る。
著者
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