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次は火だ

つぎはひだ

ジェームズ・ボールドウィン·現代

公民権運動最盛期の黒人知識人が甥への手紙形式で記した古典

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政治文学

この著作について

アメリカ黒人作家ジェームズ・ボールドウィン(1924〜1987)が1963年に刊行した『The Fire Next Time』の邦訳。公民権運動最盛期の同時代証言として世界的に読まれた二編のエッセイ集である。

【内容】

第一編「私の地下牢が震えた」は、解放奴隷の100周年にあたる年に14歳の甥に宛てた手紙の形式をとり、白人優位社会のなかで黒人の少年がいかに自己を保つかを語る短い文章。第二編「十字架の下で:私の頭の中の領域からの便り」は、ニューヨーク・ハーレム少年期のキリスト教経験、ネーション・オブ・イスラムのイライジャ・ムハンマドとの邂逅、人種・宗教・愛・暴力をめぐる長文の自伝的省察である。「次に火が来る」という旧約由来の警句は、公民権運動が暴力に転じうる切迫した予感を表現している。

【影響と意義】

マーティン・ルーサー・キングとマルコムXの両極を結ぶ位置で、白人読者にも届く文学的散文によって人種問題を哲学化したボールドウィンの代表作。タナハシ・コーツ『世界と僕のあいだに』など、現代アメリカ黒人作家に直接受け継がれる文体的・思想的源流となった。

【なぜ今読むか】

ブラック・ライブズ・マターの時代に、半世紀前に同じ問いと向き合った文学の声を聴き直すための必読書である。

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