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『フェミニズムはみんなのもの』
ベル・フックス·現代
現代フェミニズムを誰にでも届く言葉で語ったベル・フックスの入門書
政治哲学
この著作について
アメリカの黒人フェミニスト思想家ベル・フックス(gloria jean watkins、1952〜2021)が2000年に刊行した『Feminism Is for Everybody: Passionate Politics』の邦訳。第三波以降のフェミニズム入門書として広く読まれている。
【内容】
フェミニズムを「性差別と性的搾取と抑圧をなくすための運動」と簡潔に定義し直すことから始め、その視点からフェミニズム史、再生産の自由、暴力反対、教育、結婚と家族、人種、階級、グローバル化、霊性、メンズリブなどの主要トピックを、それぞれ短い章で論じる。学術用語を可能な限り避け、難しい理論をかみ砕いて伝えることにこだわった文体が一貫しており、運動の現場と教室の両方で「最初の一冊」として読まれることを明示的に意識している。
【影響と意義】
フックスは『私は女ではないの?』『フェミニズム理論:周縁から中心へ』など先行する大著で、白人中心・中産階級中心のフェミニズムを内部から批判してきた思想家であり、本書はその到達点を最も平易な形で凝縮した入門書として位置づけられる。インターセクショナリティ概念の前史を学ぶ上でも欠かせない一冊である。
【なぜ今読むか】
フェミニズムをめぐる議論が再びこじれるなかで、原点に戻って共有可能な言葉を探すための最良のガイドとなる。