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哲学者ディオゲネス 世界市民の原像

てつがくしゃでぃおげねす

山川偉也·現代

犬儒派ディオゲネスを世界市民の理念から読み直す研究

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哲学犬儒派ヘレニズム

この著作について

古代ギリシア哲学研究者の山川偉也による、犬儒派(キュニコス派)ディオゲネスの本格的研究書である。元版は講談社選書メチエで、講談社学術文庫として2008年に再刊された。

【内容】樽に住み「犬のように」生きた奇人として伝えられがちなディオゲネスを、「世界市民(コスモポリテース)」という理念を最初に体現した思想家として再評価する。アレクサンドロス大王との「日陰になるからどいてくれ」の逸話、貨幣偽造の伝説、犬儒派の禁欲的生活実践、ヘレニズム思想史における位置づけなどを、ディオゲネス・ラエルティオスをはじめとする古代資料に即して丁寧にたどる。

【影響と意義】日本語によるディオゲネス論の代表的著作として広く読まれてきた。逸話集としてのディオゲネス像を超え、彼を都市国家(ポリス)の枠を相対化する思想的契機として位置づけた点で、ヘレニズム哲学研究および政治思想史研究に寄与している。学術文庫化により入手しやすくなり、より広い読者層に届くようになった。

【なぜ今読むか】グローバル化と分断が同時進行する現代において、共同体への帰属を一度括弧に入れて「世界の市民」として生きるという理念は、なお挑戦的な意味を持つ。本書はその原像に立ち返る手がかりを与える。

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