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コンコード川とメリマック川の一週間

こんこーどがわとめりまっくがわのいっしゅうかん

ヘンリー・デイヴィッド・ソロー·近代

兄ジョンとのボート旅を題材にしたソローの処女作。

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哲学

この著作について

ソローが1839年に兄ジョンと二人でボートに乗り、コンコード川からメリマック川を二週間かけて遡行した旅を題材にした処女作である。初稿はウォールデン湖畔の小屋で執筆され、1849年に刊行された。

【内容】曜日ごとに章立てされ、河川と森の自然観察、出会った人々の素描、古典文学や東洋思想についての省察を自在に織り交ぜる。旅の記録という外形を取りながら、友情、宗教、詩、文明批評など多岐にわたる主題が水の流れのように展開する。亡き兄への鎮魂の書でもある。

【影響と意義】商業的には失敗作で、売れ残りを自宅に抱え込む結果となったが、後のウォールデンにつながる文体と思索の原型がすでに姿を現している。アメリカ自然文学の系譜において、ジョン・ミューアやアニー・ディラードへと連なる出発点に位置づけられる作品である。

【なぜ今読むか】時間に追われる現代において、川を下る速度で世界を観察するという経験そのものが貴重な教えとなる。自然と古典を往復する自由な思索の運動を味わいたい読者に勧められる一冊である。

著者

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