な
『なぜ世界は存在しないのか』
なぜせかいはそんざいしないのか
マルクス・ガブリエル·現代
「新しい実在論」を提唱したマルクス・ガブリエルの哲学書
哲学
この著作について
ドイツ・ボン大学の若き哲学者マルクス・ガブリエルが、「新しい実在論」を平易な語り口で世に問い、世界的ベストセラーとなった現代哲学の代表的入門書。
【内容】
本書はまず、現代人が取り憑かれている二つの極端な立場、すなわち「自然科学が扱える物だけが本当に存在する」という科学主義と、「すべてはわれわれの構築にすぎない」とするポストモダン的相対主義を、どちらも過剰な主張だとして退ける。そのうえでガブリエルは、「世界」と呼ばれる「すべてを一度に包含する領域」は存在しないが、無数の「意味の場」(自然、心、小説、ゲーム、数学、夢など)のなかでさまざまな事物が実在すると論じる。ユニコーンも素粒子も、それぞれ固有の意味の場で実在する、という主張が具体的な例示とともに展開される。
【影響と意義】
本書はポスト・ポストモダンの哲学の象徴的著作として、国際的に大きな反響を呼び、「世界論」「新しい実在論」をめぐる論争の中心に立った。日本でも翻訳がベストセラーとなり、現代哲学への一般読者の関心を再び掘り起こした。
【なぜ今読むか】
事実とフェイク、仮想と現実、ゲームとリアルが入り混じる現代に、「何がどのように存在するのか」を冷静に整理し直すための語彙を提供してくれる。哲学を実感として楽しみたい人への、力強い入り口となる。