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ティマイオス

プラトン·古代

デミウルゴスによる宇宙の生成を描いたプラトン後期の宇宙論対話篇

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哲学

この著作について

プラトンが後期に執筆した宇宙論対話篇。ソクラテスではなくピタゴラス派のティマイオスを主要語り手とし、国家の続篇として物語の表面的導入を持ちつつ、神話的寓話の形式で宇宙の生成と構造を論じる記念碑的作品。

【内容】

デミウルゴスと呼ばれる制作神が、永遠のイデアを範型としてこの可視的宇宙を生み出す過程を物語る。宇宙の素材は四大元素として、さらにそれらは基本の正多面体(正四・正六・正八・正二十面体)から組み立てられるという幾何学的宇宙論が提示される。魂の三部構成、身体諸器官の機能、病気の起源、そして有名な「コーラー(場)」の概念が、創成神話の枠組みの中で展開される。時間は「永遠の動く似像」として定義され、天体運行と時間概念の結合が主題化される。

【影響と意義】

中世・ルネサンスを通じてプラトン対話篇のうち最も広く読まれ、西洋自然哲学・宇宙論・医学の基本的語彙を供給した。ラファエロの『アテネの学堂』でプラトンが手にしているのも本書である。ピタゴラス派の数理宇宙観が明示的に取り入れられている。

【なぜ今読むか】

宇宙の合理的設計への信憑は、現代物理学の美的前提にも繋がる古典的問い。

著者

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