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野生のうたが聞こえる

やせいのうたがきこえる

アルド・レオポルド·現代

レオポルドが「土地倫理」を提唱した環境倫理の古典

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哲学

この著作について

森林官・生態学者として米国ウィスコンシン州の荒廃した砂丘地帯を買い取り、家族と再生させた経験を背景に、アルド・レオポルドが没後に遺稿から編集・刊行された自然エッセイと環境哲学の古典。

【内容】

本書の中心をなす第一部は、買い取った砂州の農場で過ごした一年を、一月の雪解けから十二月の森の沈黙までの季節感覚とともに描く静かな日誌である。氷上のフクロウ、春のガン、秋の松、冬の斧の音といった観察が、詩的な文章で綴られる。第二部では、著者が関わった全米各地の土地のスケッチ、第三部で有名な「土地倫理(land ethic)」の章が置かれる。そこでレオポルドは、土壌・水・植物・動物・人間からなる「土地共同体」の一員として倫理を捉え直し、「ある事柄は、生物共同体の統合性・安定性・美を保持する傾向にあるなら正しい」という指針を提示する。

【影響と意義】

環境倫理学の出発点的テキストとして、レイチェル・カーソン、ラモン・マートネス、アルネ・ネスらと並ぶ影響力を持ち、アメリカの国立公園政策や世界の保全倫理の共通語彙を形づくった。

【なぜ今読むか】

気候変動、生物多様性の崩壊、里山や都市の自然の再評価など、人間と生きものの関係を言語化する必要が強まっている。詩情と倫理が並び立つ本書は、現代の環境思想の出発点として読み返す価値がある。

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